スマホで便利に園内散策。江戸東京たてもの園を堪能できる「たてもの園ナビ」を使ってみた

今回、江戸東京たてもの園を効率よく見学することができるWebアプリケーション『江戸東京たてもの園鑑賞ナビ(通称:たてもの園ナビ)』がリリースされたので、アプリを使いながら見学してきました!

江戸東京たてもの園とは

都立小金井公園内にある野外博物館で、歴史的・文化的価値のある建造物を移築し、これらを復元・保存・展示している博物館です。

江戸東京たてもの園

開園時間 4月~9月:午前9時30分~午後5時30分
10月~3月:午前9時30分~午後4時30分
※入園は閉園時刻の30分前までとなっています。
所在地 〒184-0005 東京都小金井市桜町3-7-1(都立小金井公園内) 
MAP
休園日 毎週月曜日(月曜日が祝日または振替休日の場合は、その翌日)
年末年始
観覧料 一般 400円
65歳以上の方 200円
大学生(専修・各種含む)320円
高校生・中学生(都外)200円
中学生(都内在住または在学)・小学生・未就学児童 無料
※その他詳細については、公式サイトをご覧ください。
お問い合せ 042-388-3300
公式サイト https://www.tatemonoen.jp/

モダンで格好良い外観。ショップや展示室のあるこの建物「旧光華殿」も、1940年に皇居前広場で行われた式典のために建設された式殿を移築したものだそうです。

このように昔の趣のある建造物が30棟も展示されています。道路拡張や工事などで、現存地での保存が難しくなった貴重な建物を移築して保存し、見学することができるようになっています。一番古い建物は1600年代に建てられたものだそうです。

西ゾーン、センターゾーン、東ゾーンに分かれて展示されています。広大な敷地は約7haもの広さになります(東京ドーム1.5個分)こんなに広い場所に多くの建造物があるなんて、どこから見るのがいいのだろう?順路はあるの?そもそも建物のことがよくわからない…なんて心配があるかもしれません。 そんな時に便利なのが『江戸東京たてもの園鑑賞ナビ』です!

 

江戸東京たてもの園鑑賞ナビとは?

江戸東京たてもの園の広大な施設を効率よく見学するために開発された、鑑賞支援Webアプリケーションです。

 

※Webアプリケーションとは、高機能なWebサイトのようなもの。ネット環境は必要ですが、Webブラウザからアクセスするだけで多彩な機能を使えるので、端末にインストールして使うスマートフォンアプリ(ネイティブアプリ)よりも手軽に使い始められるところが大きな魅力です。

 

園内にある30棟の歴史的建造物の見どころ解説をはじめ、AI音声でのガイド機能、GPS機能で園内目的地や現在地、バリアフリーマップを表示するマップモードを備えています。 また、園内の6箇所でARモードを起動すると、建物ごとに異なる動画や画像が閲覧できます。

 

【アプリのおすすめポイント】

  • ダウンロード不要のWebアプリ
  • 日本語・英語に対応
  • MAPモード搭載
  • 音声を含む解説の機能を搭載
  • ARコンテンツ(全6種)
  • 今回初出し情報満載!

実際に使ってみた

実際にアプリを使って『旧自証院霊屋』『常盤台写真場』『子宝湯』を見学してみました。

 

-まずは、旧自証院霊屋から

はじめに江戸東京たてもの園のHPにアクセスして、『ウェブアプリたてもの園ナビ』のバナーをタップ。アプリのインストール不要で使えるのは便利ですね。

江戸東京たてもの園鑑賞ナビには、園内で配布中のカードやチラシに掲載されている二次元コードからもアクセスできます。

 

メニュー画面右側の赤いMAPマークをタップして場所を確認。建物の外観も確認できるので探しやすいです。

 

MAPにて位置を確認。

 

到着!鮮やかな色と細やかな装飾に目を奪われます。

ここで概要を確認。

霊魂が祀られていた建物なんですね。

 

こちらの建物は日曜日と祝日限定で正面の扉が開き、内部の様子を見ることができます。 あいにく取材日は平日のため見ることはできなかったのですが…

 

なんと、アプリの『ARを起動する』をタップして建物手前においてあるパネルのARマーカーを読み込むと、内部の写真を閲覧することができます!公開日以外でも見ることができるなんてうれしいですね。

このようなARマーカーは園内の6箇所に設置されており、それぞれ違った写真や映像等をみることができます。

建物内部の写真と外観を見比べながら鑑賞するのも面白いかもしれません。

 

移築時にはバラした部品がどこにあたるものなのか、全て細かく記録して全く同じ形で建て直していくのですが、移築前と方角も同じになるように建てているそうです。何か理由があるのでしょうか。

方角を合わせて建て直す理由を実感できる建物がありますよ!というスタッフさんのおすすめに従って、次の建物へ!

 

-スタッフさんおすすめの建物、常盤台写真場です。

シンプルなデザイン!窓がたくさんありますね。そして黒い窓枠が何ともオシャレ…

 

大きな窓は、まだ照明設備が発達していない当時には必要不可欠だったようです。窓は北側に設置されており、室内の光量が時間や季節で左右されにくいように建てられています。建物の向きを移築前と揃えてあるのは、この特徴も再現した状態で見学できるからなんですね。

 

建物の中に入ってみると、和洋入り混じった空間にワクワク。

 

室内の階段で2階に上がると、ここにもARスポットがありました!先ほどと同じく、アプリの『ARを起動する』ボタンをタップしてARマーカーを読み込むと…

 

写真撮影中のおじさまが出てきました!昔のカメラってこんなに大きいんですね。

つい遊びたくなり…手乗り風にしてパチリ。

 

建物内の見学だけではなく、こんな楽しみ方もできるんですね!

また、アプリの『概要』横の『みどころ』も是非チェックしてみてください。リーフレットに載っていない初公開の情報や、アプリだけの情報が満載です!こちらは音声ガイドで聞くこともできます。

【音声ガイド使用の際の注意事項】

  • マナーモードに設定している場合は解除してください。
  • 展示室内でお聞きになる際はイヤホンまたはヘッドホンをご使用ください。
  • イヤホンをお持ちでない場合は音量にご留意のうえ、スマートフォンを耳に当ててお聞きください。

 

-最後は子宝湯に向かいます。

 

西ゾーンから東ゾーンへの移動です。

ちなみに取材当日は25度を超える夏日でした。日差しも強く、少し歩くだけで汗が… アプリで目的地の場所を確認しながら、休憩時の飲食スペーストイレの場所もチェック。休憩の事を考慮できるとなんだか安心しますね。

MAPのおかげでスムーズに進めるので、紫陽花がもうすぐ咲きそう〜なんて写真を撮る余裕も生まれます。

着きました。アプリ内の解説によると、こちらは社寺建築の技術を用いて作られたと推測されています。高い吹き抜けや格天井が特徴で、東京の銭湯建築の主流となり、『東京型銭湯』と呼ばれています。 昔は街中にこんなに素敵な銭湯があったなんて…羨ましいです。

建物内には正面に大きなタイル画、鏡上にも昔話をモチーフにしたタイル画があります。これらは移築の際にタイル画家の石田庄太郎氏に制作していただいたそうです。

銭湯といえば大きな浴槽。こちらも入ることができます。あまりできない体験にドキドキしながら入ってみると… 結構深い。肩までしっかり浸かれそう…なんて考えながら、壁にある昔のポスターに見入りつつ、レトロ気分を味わいました。

 

他にも建物外観にいる七福神を探してみたり、昔の入浴料を今と比較してみたりと見どころはたくさんありますので、ぜひ隅々までご覧になってみてください。

使ってみた感想

とにかく便利。スマホ1台でMAPにも資料にもなり、どこでも閲覧できるのはとても助かります。

 

建物によっては、移築調査時に所有者に聞いた内容や旧所在地にあった頃の写真が見られるので、現状と見比べて鑑賞するのもおすすめの楽しみ方です。 また、ARモードでは6箇所全て違う仕掛けになっているので、何が出てくるのかドキドキしながらスマホをかざすのも面白かったです。色々な楽しみ方ができるので、家族で来ても楽しめるのではないでしょうか。

建物だけでなく、トイレやバリアフリーとなっている場所、ちょっとした軽食を食べられる場所もMAPで確認できるので、お子さま連れでも安心です。

 

そして意外と知られていないのですが、実は江戸東京たてもの園は両国にある『江戸東京博物館』の分館にあたるそうです。今は江戸東京博物館が休館中なので、江戸東京博物館の収蔵品の展示なども行なっています。 アプリを使って効率よく見学して、江戸東京博物館の展示まで見れたら満足度100%間違いなしですね!ぜひ、アプリを使って楽しく効率よく見学してみてください。

 

【7/27(土)から】特別展 街に写真館があったころ〜常盤台写真場と昭和モダン〜

江戸東京たてもの園では7/27(土)から『特別展 街に写真館があったころ〜常盤台写真場と昭和モダン〜』が始まります。

まだまだカメラが一般に普及していなかった明治・大正期から現在にかけて、街の写真館が果たした役割や、写真と人々の歴史をたどります。

今回ご紹介した常盤台写真場に関連した展示になります。是非、園内見学と合わせてご覧になってみてください。

詳しくはこちら

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